北ア常念山脈(長野) 蝶ヶ岳(2677m) 2022年10月8日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 4:08 三股駐車場−−4:19 林道終点−−4:32 吊橋−−4:42 力水−−4:48 ゴジラの木−−5:37 まめうち平−−6:10 蝶沢−−7:23 蝶ヶ岳 7:46−−8:22 蝶沢−−8:41 まめうち平−−9:07 ゴジラの木−−9:12 力水−−9:17 吊橋−−9:25 林道終点−−9:34 三股駐車場

場所長野県安曇野市
年月日2022年10月8日 日帰り
天候雲海以下は微雨、山頂は晴れ
山行種類一般登山
交通手段マイカー
駐車場三股の駐車場(第一駐車場)を利用
登山道の有無あり
籔の有無無し
危険個所の有無無し
山頂の展望晴れれば大展望
GPSトラックログ
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コメント体育の日を含む3連休初日は弱い冬型の気圧配置で日本海側は雨予報と西寄りの強風予想だったので、北アルプスの中で最も海から遠い常念山脈の蝶ヶ岳へ。予想外に出発時前から雨で傘を持って出発したが、微弱な雨で傘を使う必要はなかった。ガスと霧雨状の細かな雨が降り続いて山頂での展望は期待していなかったが、標高2500m付近からガスの層を抜けて青空が見えるようになり、山頂では晴れ間が! 予報では槍穂はまだ雨雲の中だったはずだが穂高は雲が切れ始めていて、今シーズン初めて雪を纏った姿を見ることができた。稜線の天気は良かったが気温は低いし風は無茶苦茶冷たかった!


今シーズン初冠雪の穂高連峰。でも積雪はせいぜい数cmで今日明日の好天で日当たりのある場所の雪は消えてしまうだろう


早朝の三股駐車場。まだ空きあり 力水。ガスのためフラッシュを焚くと真っ白に
まめうち平もガスの中 蝶沢付近でもガスの中
標高2150m付近 標高2450m付近。ガスの層を抜けたら青空が!
標高2470m付近。紅葉というより落葉している 大滝山分岐からお花畑の斜面
昨日は雨だったのにテントは2張あった 稜線上。思ったよりは風は強くないが冷たい
野生動物撮影用カメラは6月からずっとある 蝶ヶ岳山頂
蝶ヶ岳から見た南〜西〜北の展望。まだ槍穂の稜線は雲がかかっているが予報よりはいいようだ
今シーズン初めて冠雪した穂高連峰
徐々に雲が取れてきて常念岳が姿を現す 日が差すと温かい
乗鞍岳方面 下山時の蝶沢。雲海の中で霧雨
まめうち平 ゴジラの木
力水 林道終点
ゲート 三股駐車場。区画は満車だが路側駐車は皆無


 体育の日を含む10月の3連休はまたしても天気が悪い。金曜日の予報では日曜日が一番良さそうではあるが、もし月曜日に雨が降らないようならば土曜日に登っておくのが体力的に得策なので、天気が回復途上で雨の確率はある程度高いが月曜日に登ることにした。天気図を見ると土曜は西寄りの強風が予想され、雨が混じる可能性を考慮して行先は蝶ヶ岳とした。今年は蝶ヶ岳は悪天予想の時ばかり登っているが、山頂直下まで樹林が続いて風も避けられて傘が長時間使用可能なので仕方ない。

 今週は平日から天気が悪く、金曜夜の三股駐車場は半分も車は入っていなかったし、霧雨が降って駐車場の路面は濡れている。それでも明日朝から登ろうと車内灯が点いた車中泊組もいた。明日朝には雨が上がっていればいいが。予報では時間が経過するほど天候が回復するとのことなので、日の出の時刻に山頂到着を狙うのではなく午前7、8時くらいを狙うことにした。起床は午前3時半とした。

 今週は下界では冷たい雨が降ったので積雪が心配である。蝶ヶ岳にしたのはその点も考慮してだ。蝶ヶ岳なら多少の積雪があっても問題ない。最初は常念岳も候補に入れていたが、あそこは大きな石の上を歩くので半端な積雪では滑りやすくて私の膝では危険であると判断した。後立山方面は土曜日はずっと雨の予報だったので最初から候補に入れなかった。

 予定通り3時半に起床。いつもよりも2時間以上睡眠時間が長かったので調子は良い。下界でも冷えるようになったので、今週から朝飯を温められるようガスコンロを車に戻しておいたので、小型フライパンでおかずを焼いたりお湯で温めたりして温かい朝飯を食う。天気は思ったよりも悪く車の屋根を軽く叩く雨の音が聞こえているので、今回は雨装備はしっかりすることにして傘を持ってザックやウェストポーチの中に入れるものはビニール袋で防水した。山頂の気温はおそらく0℃近くで風が強いだろうから防寒装備は真冬並みとした。手袋は防水防寒用としてフェイスマスクも持つことにした。

 僅かに雨が降る中を出発。でも傘は不要な強さなので傘は差さずゴアも着ないでそのまま歩きだす。まだ真っ暗だが出発した人がいたようで、後方に明かりが見えた。ただし三股より先では明かりが見なくなったので、みんな常念岳方面に吸い込まれたようだ。この天気で常念岳はねぇ。

 今回は出発時に水を持ったので力水は通過。ガスがかかってフラッシュを焚いて写真撮影すると多数の白点が映り込んでいた。梯子を登ってゴジラの木を通過し、まめうち平から落ちる尾根に乗って高度を上げる。ガスの中で頭上に星は見えない。まめうち平まで上がってもまだガスの中であり思ったよりも雲の層が厚いようだ。でも考えてみればこれほど低くから雲の中ということは、これは低い雲海の雲で高度が上がれば雲の層を抜けて思ったよりも天気がいいかもしれない。

 蝶沢を通過する頃には周囲は明るくなりライト不要に。蝶沢は涸れていたが数10m上方からは水音が聞こえているので、ちょっと登れば水が得られそうであった。蝶沢以降はシラビソ純林から広葉樹が混じるようになり紅葉が始まっていた。ただし、紅葉の色付きはイマイチで、この前の台風の影響だろうか、既に葉っぱが無くなっているダケカンバ等も多かった。今年は高温が続いたし台風の強風もあって紅葉は外れ年らしい。

 標高2450m付近から頭上が明るくなり始めてガスが切れて蝶槍や常念岳が見えるようになった。ここまでずっとガスの中で霧雨が降っていたが、どうやら雲海の雲は安曇野側だけで稜線は晴れているようで一気にテンションが上がった。これで安心して山頂に立てそうだ。

 大滝山分岐を通過してハイマツ帯の谷間を抜けたところで風が強まって一気に体感温度が下がったので、ここでめいっぱい防寒装備を着用。面倒だが靴を脱いで長ズボンも履いたし、今シーズン初めてフェイスマスクを被ってその上から毛糸の帽子を被る。私のフェイスマスクは毛糸で風通しがいいので、毛糸の帽子とダブルにしないと風が入って耳が冷えてしまうのであった。防寒装備に着替えている最中に登ってきた軽装の単独男性に追い越された。おそらく常念岳への周回コースだろう。

 蝶ヶ岳ヒュッテのテント場に出るとテントが2張あった。昨日は雨だったのにご苦労様。心配していた雪は周囲には皆無で凍結も無し。稜線に風をブロックされたテント場を抜けて稜線に出ると冷たい風が強まるが予想よりは強くはなく10m/sよりは下回っているだろう。でも気温は低いので風を受けると無茶苦茶冷たい!

 蝶ヶ岳の稜線はガスはかかっておらず安曇野側は時々稜線より高く雲が沸き上がるが、北西の風に押されて稜線まで押し出すことはなかった。予報では穂高の稜線は遅くまで雨だったが、思ったよりも天気が回復しているようで奥穂、涸沢岳、北穂の山頂はガスが絡んでいるが時々姿を見せてくれた。ただし大キレットより北側の稜線はずっとガスの中で槍は見えなかった。大天井岳は僅かに見えることがあったが微かに白かった。奥穂、涸沢岳、北穂は中腹以上がまだらに白くなっているが、大天井岳の様子を見るからに標高2900m以上で雪になったようだ。どうりで蝶ヶ岳に雪は無いし、常念岳にも白いものは全く見えなかった。穂高の雪はおそらく数cm程度であり、今日明日と日差しがあると日向の雪は消えてしまうだろう。

 稜線には野生動物撮影用のデジカメが5月から設置されているが、今でもまだあった。いったいいつまで設置しておくのであろうか。常識的に考えれば蝶ヶ岳ヒュッテの営業期間までだろうか。おそらく真冬はレンズに雪が付いて実質的に撮影不可能になるだろう。ちなみにネットで調べたら蝶ヶ岳ヒュッテの営業は11/3までの予定である。

 冷たい北西の風に吹かれながら蝶ヶ岳山頂に到着。直前に軽装の男性が先に山頂へ上がっていった。安曇野の雲海は高く東や南の遠望は効かず、乗鞍岳が時折見えるだけであった。晴れているのは梓川の谷間だけで蝶ヶ岳〜常念岳への稜線は見えているが、常念岳より奥はこれまた稜線は雲に覆われていた。でも頭上は高い薄い雲だけで基本は晴れの好天であり、おそらくこれからさらに天候は回復するはずだ。予報では明日の方が天気がいいのでこれから上がってくる登山者は多いであろう。

 ハイマツの影で風を避けながら休憩。気温はおそらく+2,3℃であろう。冷え性の身なので防寒手袋をしていても指先が冷える。こんなことを予想して使い捨てカイロを持ってきたが、使うのは山頂での短時間の休憩だけであり、歩きだして樹林帯で風が無くなれば用無しになるので使うのは控えた。僅かでも直射日光が差すと温かく感じるが風の冷たさが相殺している。風が無ければそれなりに快適だっただろう。20分ちょっとの休憩で下山を開始した。

 通常の週末に比較して思ったよりも登山者の姿は無く、最初の登山者に出会ったのは 標高2300mを割ってから。霧雨が降りガスがかかる雲海の中であった。この天候から山頂の好天は予想できないであろうから、帰りがけにすれ違った登山者には片っ端から山頂は好天である旨を伝えた。この天気では途中で断念する人がいても不思議ではないが、山頂が晴れていると分かれば気力が出るであろう。特にテント泊と思われる大ザックの人には好天の情報は朗報であろう。すれ違った登山者数を正確に数えてはいないが、感覚的には好天の週末の半分程度だったように感じた。

 標高が低い場所は雲海の中や下で霧雨が降る状態なので全体的に出だしは遅いようで、林道でも登りの人とすれ違った。林道終点から数分程度蝶ヶ岳方面に登った地点では空身の男性と遭遇、下界の悪天を見て今日の登山を諦めたとのことだが山頂は晴れていたことを伝えると驚いていた。まあ、ここから見る空は暗くてその上が晴れているとは予想できないので仕方ないけど。

 三股駐車場に到着すると、通常の週末だと公式駐車区画だけではなく路側までめいっぱい駐車しているのだが、今日は路側駐車は皆無で明らかに車は少なかった。でも白線で区切られた公式駐車区画は満車だったので、一部の登山者は下部の駐車場へ回ったようだ。今回は汗はほぼかかなかったので濡れタオルで軽く体を拭いてから着替えて車で出発。下部の駐車場入口付近の路側駐車は皆無であり、ここでも通常の週末に比較して車が少ないことは明らかであった。

 

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